キヌアの効果・効果的な食べ方を知って、ダイエット、美容に役立てよう!

美容やダイエットに効果があると話題の「キヌア」。日本でも食事にとりいれている人が増えています。ここでは、キヌアの栄養価と、体の悩み別の効果的な食べ方や調理方法を、注意点と併せてご紹介いたします。

キヌアって何?その栄養価は?

キヌアは南米コロンビア、エクアドル、ペルーなどのアンデス山脈一帯を原産地とする植物で、昔からアンデスの高地に住む人々に主食として食べ継がれてきました。
穀類(雑穀)として扱われていますが、実はホウレン草やてん菜(砂糖大根)などと同じアカザ科の植物です。現地では脱穀した種子を粉にしてビスケットやクッキーを作ったり、スープに直接入れたり、朝食のシリアルとして食されています。
キヌアは高い栄養価ゆえに、13世紀のインカ帝国の時代には「穀物の母」と呼ばれていました。また、高栄養価であることやアレルギーになりにくい点、収穫率や取り扱いやすさなど様々な面から国連総会やNASA(アメリカ航空宇宙局)もキヌアに注目しています。
このように世界の食料危機を救う重要な手段になり得るほど、栄養価の高さが評価されていることが所以で「スーパーフード」にも分類されるキヌア。具体的にはどのような栄養が含まれているのでしょうか。

キヌアにはこんなに栄養がいっぱい!

良質のタンパク質、食物繊維、多価不飽和脂肪およびビタミンB群、ミネラルの優れた供給源として注目されています。多くの栄養素を含みますが、全体的な栄養素をバランスよく得るには、他の多くの食品と併せて食事の一部としてとることが重要です。

キヌアの主要栄養価

栄養素 含有量(100g中) 効能※栄養素の役割
タンパク質 13.4g
牛乳の約4倍
からだの構成成分。筋肉や骨、血液、ホルモンなどのもととなる。
食物繊維 6.2g
キャベツの約3.4倍
腸内環境を改善する。血糖値の上昇を防ぐ。
13.2mg
レーズンの約2倍
全身に酸素を運ぶ血液の成分である赤血球のヘモグロビンの材料となる。エネルギー代謝や筋肉収縮に関与。
カリウム 580mg
バナナの約1.6倍
体液の浸透圧の調整。血圧の降圧作用。体液のpH値の維持。
マグネシウム 180mg
絹ごし豆腐の約3.2倍
エネルギー代謝、タンパク質の合成に関与。筋肉収縮、神経伝達、血液調整など。
カルシウム 46mg
かつおぶしの約1.6倍
骨や歯の構成成分。神経伝達や多くの生理機能に関与。
亜鉛 2.8mg
納豆の約1.5倍
タンパク質、核酸の代謝に関与。味覚を正常に保つ働き、成長を促進する働き。ミネラルの中でも不足しがちな栄養素。
ビタミンB1 0.45mg
ライ麦バンの約2.8倍
糖質からエネルギーを作る働きと、神経機能や脳を正常に保つ働き。
ビタミンB2 0.24mg
豆乳の約12倍
脂肪を燃焼させ、エネルギー代謝や細胞の新陳代謝を促進し、健康な皮膚や髪、爪をつくるなど、発育や美容に関わる。
葉酸 190μg
キャベツの約2.5倍
赤血球の形成を助ける栄養素。造血のビタミンとも呼ばれる。胎児の正常な発育に寄与する。

気になるキヌアのカロリーは?

100gあたりのカロリーや主な栄養素は次の通りです。

栄養素 キヌア 白米
カロリー(エネルギー) 359kcal 168kcal
タンパク質 13.4g 2.5g
脂質 3.2g 0.3g
炭水化物(うち食物繊維) 69.0g (6.2g) 37.1g (0.3g)

各栄養素はキヌアの方が多くなっています。キヌアは白米と比べて脂質が多いですが、50%以上がリノール酸(オメガ-6)とα-リノレン酸(オメガ3)からなります。リノール酸とα-リノレン酸は、体内で生成することができないため、必須脂肪酸と考えられています。この脂肪酸は、抗酸化物質として作用するビタミンEの品質を維持するのに役立ちます。また、食物繊維が豊富に含まれています。この成分表はゆでる前の生の状態100gあたりの数字となっており、キヌアはゆでて食べる状態にすると約4~5倍も膨らむため、実際の可食部分100gあたりで比較すると、この数字の1/4~1/5となり、白米よりもすくなくなる、というからくりがあります。キヌアは血糖値が上がりにくい低GI食品なので、ダイエットにもおすすめです。

食材栄養価:日本食品標準成分表2015年版(七訂)・食品成分データベース

悩み別「キヌア」の効果

このように、栄養価の高いキヌアですが、美容や健康とそれぞれのお悩みに関してはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ダイエットに!健康的に痩せたい

キヌアに多く含まれる食物繊維がダイエットにいいと注目されています。食物繊維は腸内環境を整えて、便秘を改善してくれる効果があるため、健康的なダイエットにも効果が期待できます。また、ご飯に混ぜて炊くことによって、血糖値の上昇を緩やかにします。血糖値が急激に上昇すると、血糖値を下げるインスリンが多く分泌されます。このインスリンは、脂肪を溜め込みやすくする働きもあります。血糖値の上昇を緩やかにすることで、インスリンの分泌量を抑え、脂肪を溜め込みやすくするのを防ぎます。
それ以外にも、代謝を促進する栄養成分もキヌアには多くあります。鉄は、全身に酸素を運び、代謝を上げます。ビタミンB1やB2は糖質や脂質の代謝を助け、糖質や脂肪をエネルギーに変えます。これらが不足すると、食べたものがうまく代謝できず、太りやすい状態になってしまうのです。

美しい肌を手に入れたい

美しい肌を保つために重要な栄養素ビタミンB2がキヌアには多く含まれます。脂質の分解を促し、皮膚の代謝を促すだけでなく、皮膚や粘膜の保護に役立ちます。その上肌の材料であるタンパク質、血色に関わる鉄も、穀類の中では豊富に含まれます。また、美肌に大敵な便秘も、キヌアに豊富に含まれる食物繊維が一役かうことでしょう。

いつまでも健康で若々しくいたい

キヌアには女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをする植物ホルモンであるフィトエストロゲンが含まれています。大豆イソフラボンなどと同じように、更年期障害や骨粗鬆症などの予防、女性らしいボディラインの維持や肌の潤いなどを保持する働きが期待されています。カルシウムやマグネシウムも含むため、骨の健康、骨粗鬆症のリスク低下のため、女性が意識してとりたい穀物です。
また、ビタミンB群や亜鉛などホルモンバランスを整えるのに役立つ栄養素も含まれていますので、月経前症候群(PMS)、生理痛など女性のトラブル改善にも役立つことが期待されます。

貧血・冷え性の緩和に

キヌアは女性に不足しがちな栄養素を豊富に含みます。亜鉛が不足すると亜鉛欠乏貧血が起こりますが、キヌアには亜鉛が多く含まれています。
また、貧血が起こる=ヘモグロビンが少ない・うまく機能しない=全身に酸素が運ばれない=冷え性につながる、となります。そのため、必要な栄養素を補うことで、全身に酸素を運べて、末梢への血流も良くなり、冷え性の緩和・予防が期待できます。ヘモグロビンの原料として利用される鉄や赤血球を作る際に必要な葉酸もキヌアには多く含まれます。血液を作るメインとなる栄養素を豊富に含むことに加えて、血流をサポートするビタミンEやサポニンなどの成分も含んでいることから、血行を改善する働きも期待できます。

キヌアの食べ方

今では、スーパーなどで簡単に手に入るキヌア。原産国ではお米のように炊いて食べるのが主流ですが、おかずに混ぜたり、サラダに使ったり、グラノーラや小麦粉の代わりに使う方法などがあります。キヌアはただ茹でるだけでOKで、とても応用のきく食材です。それぞれ、どうやって調理していくかみていきましょう。どの調理法でも共通するのが、調理前によく洗うことです。お米を研ぐように、3回ほど研ぎましょう。

主食として食べる

《炊飯器を使って炊く》

  • キヌアだけで炊く場合

キヌア+キヌアの同量〜1.5倍の水

  • キヌアと白米を混ぜて炊く場合

白米1合に対して大さじ1〜2のキヌア(水の量はキヌアを増やした同量分増やす)

そのまま炊飯器のスイッチを入れて完了です。塩をひとつまみ、料理酒大さじ1ほど加えてもより良い風味になります。

《鍋で炊く》

鍋にキヌアと水(キヌアの同量〜1.5倍)を入れ、フタをして強火にかけます。沸騰したら弱火にして、10分加熱します。キヌアからヒゲがにょろっと出たら炊き上がりです。少し蒸らして、全体を大きく混ぜて余分な水分を飛ばします。
洋風の時はローリエ、和風の時は生姜を入れることで、キヌアの独特な臭みが気にならなくなります。

おかずとして食べる

普段作っているサラダや和え物、卵焼きに加えるだけで、一味、食感が違った料理になります。麻婆豆腐やドリア、コロッケ、シチューやスープ、パスタに入れても良いですね。茹でたり、炊いたりしたものを混ぜても良いですし、また炒ったものを使っても良いでしょう。カリッとした食感を楽しみたい方は炒ると◎。塩やごまと合わせてふりかけにしても良いでしょう。

 《茹で方》

鍋にキヌアと水を入れ、フタをして強火にかけます。沸騰したら弱火にして10~15分茹でます。ヒゲがにょろっと浮いてきて、半透明になったらザルにあけてお湯をきります。

《炒り方》

フライパンにキヌアを入れて弱火にかけます。木べらなどで混ぜながら、ごまを炒る要領できつね色になるまで炒ります。

小麦粉の代わりとして食べる

キヌアは、そのもの以外にも、キヌアパウダーといって、粉状になっている製品もあります。キヌアは小麦グルテンを含まないため、アレルギーの心配もありません。小麦粉を使った揚げ物や、クッキーやお菓子作りに使用することができます。また、粒状のものを揚げ物の衣のかわりにすることで、また違った食感を楽しむこともできます。

 キヌアを摂取するときの注意点

アレルギーの心配もあまりないと言われるキヌアですが、どんな食品においても極端な過剰摂取は注意が必要です。キヌアに含まれるサポニン、フィトエストロゲンは大量摂取によって、様々なデメリットが議論されているため、1日大さじ1〜3程度(20g前後)の摂取が良いでしょう。

このように、栄養価が高く、いろいろなものに使えるキヌア。普段の食事に少しプラスして、おいしく、上手に利用していきましょう。

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